【高校3年生】合格するための『4月から8月まで』の考え方

 高校3年の4月になって「今年はいよいよ受験だな~」などと漠然と考えている人は、受験に失敗する可能性が極めて高いといえます。厳しい言い方かもしれないのでやさしい言い方をすれば「少なくとも大きく出遅れる」のは間違いないでしょう。ではこの4月から8月までの間、どのように考えなければならないのかについてお話ししていきます。すでに十分受験体制に入っているという方も今後の参考にしてみてください。今回は体育会系の班活(部活)に所属している人をモデルケースとして述べていますが、文化系の班活(部活)に所属している人、班活(部活)に所属していない人も自分に置き換えて取り入れられるところは取り入れてください。

 今年、体育会系の班活は5月中旬に北信大会、6月上旬に県大会が行われます。大会前は練習も厳しくなりや練習試合などでなかなか時間が取れなくなるのですが、この「なかなか時間が取れないとき」にどれだけできるかが大きな差を生み出すのです。「忙しい」といっても夜8時以降に練習していますか? 移動時間などのスキマ時間を有効に活用していますか? 班活をやっていない人たちは十分学習時間を確保できています。「班活で疲れたから勉強できませんでした」という言い訳で入試の得点をプラスしてもらえますか?
 県大会まで進んだとして、これから班活を引退するまでの2カ月あります。そしてこの2カ月がひとつの『大きなヤマ場』となるのです。受験生は平日5時間・休日10時間の学習が最低ラインと言われます(私は平日6時間・休日12時間が標準だと思いますが)。 班活終了までに最低平日3時間・休日6時間の学習習慣を身につけるようにしてください。

 班活引退後のこの期間、日数的には1ヵ月ちょっとしかなくその間には文化祭もあります。意外と「エアポケット」になりがちな期間です。班活が終わり「急に時間ができて何をしていいかわからない」「文化祭もあるし文化祭が終わってから始めればいいか」典型的な失敗する思考パターンです。班活が終わったら、先にも述べたように平日5時間・休日10時間の最低ラインにまで一気に切り替えてください。ここでの切り替えをスムーズに行うためにも、【第1ターム】での学習習慣・学習量の確保が必要となるのです。
 【第2ターム】は期間が短いですが、この短い期間にしっかり切り替えることができれば、「受験の天王山」といわれる『夏休み』を最大限有効に活用することもできます。文化祭は文化祭で楽しんでください。しかしこれも班活と同じで24時間文化祭の準備をするわけではありません。『一気に学習量を増やす』それがこのタームの最大の目標です。

 言うまでもなく大学受験は『全国規模』での競争です。そして、受験に向けて最も学習時間を確保でき、受験生のモチベーションが上がるのが『夏休み』です。今年の場合7月19日~8月31日の『44日間』が全国的に見た標準的な夏休みとなるでしょうか。それに対して昔から言われていることですが、長野県の夏休みは短く、今年では『27日間~30日間』程度となっています。単純計算で他都道府県の標準的な夏休みの『3分の2』しかないのです。
 ではどうすればよいのか? 単純なことですが「7月19日~8月31日」を自分の中で『勝手に夏休み』と設定してください。幸いなことに7月の後半には保護者懇談会などがあり意外と時間が確保できます。7月19日から夏休みモードに突入し学習のギアをさらに一段上げるのです。8月の下旬に始業式があっても、8月末までは夏休みだと考えペースを落とさず一気に駆け抜けてください。幸い夏休み明けは、休み明けのテストがあったり、8月30・31は土日ですので。